◆その小学生は何をして稼いだのか…?◆

早速ではありますが、当時小学生だった私が“年間25万から30万円稼いだ”ネットビジネスについてお話させていただこうと思います。

 

私が初めて取り組んだネットビジネス、それは・・・

 

✅遊戯王カードのネット販売

 

・・・です。

いや、遊戯王カードて…

まぁサムネから予想できた方も多いことでしょう。

 

「いや遊戯王カードの販売なんて誰でもやってるわ!」

 

と思われたかもしれませんね。

 

しかし、時は1999年。

 

『遊戯王OCGデュエルマスターズ』が発売されたばかり。

 

(たしかvol3が発売された後に始めたと記憶しています。)

 

Wi-Fiはおろか、光回線もありません。

 

ネットを繋ぐためには家の電話回線を使い、ネット接続中は家の電話がずっと『話し中』になる。(ADSL回線)

 

メルカリは勿論のこと、ヤフオクもサービス開始前。

 

現在のようにカードショップもありませんでした。

(東京にはあったのかもしれませんが、少なくとも私の住んでいる街にはありませんでした。)

 

ちなみに2ちゃんねるが出来たのも1999年。

 

この状況で・・・

 

✔ネットを使い“遊戯王のカード”を販売していた

 

・・・ということをまずは説明させてください。笑

 

私の周りには、そんなことをやっている人間は一人もいませんでした。

 

したがって、ライバル不在ゆえ利益も総取り。

 

◆販売方法◆

さて簡単にではありますが、そのとき行っていた遊戯王カードの販売手順をご紹介しておきましょう。

 

それでは①から順に・・・

 

①掲示板に提供カードと価格を記載したスレッドを立てる

②掲示板を見た購入希望者が記載したメールアドレス(私のパソコンのメールアドレス)に連絡してくる

③こちらの送金先を教える

(主に「郵便為替」か「現金書留」を利用していました。)

④購入者が送金してくる

⑤送金額を確認しカードを発送

⑥購入者の受け取り確認

⑦取引完了

・・・概要だけ書くとこんな感じです。

 

知らない方も多いかもしれませんが、2ちゃんねる以前にも掲示板はたくさん存在していました。

 

遊戯王カード専用の情報交換掲示板がいくつか運用されていたんですね。

 

そこをカードの売買に利用したということです。

 

 

しかし、今考えると信じられませんよね。

 

お互いの名前、電話番号、住所を全て開示して取引をしていたんですから。

 

当時のネット掲示板の過疎っぷり

ちょっと面白いので、当時のネット掲示板の過疎っぷりをお伝えしようかと思います。

 

今のネット環境からは想像できないくらい、当時は人がいませんでした。

 

本当にアンダーグラウンドでオタク・マニアしか利用しないもの。

 

それがインターネットだったんですね。

 

どれくらい人が少なかったのかというと・・・

 

✔私が立てたスレッドが翌日になっても一番上にある

 

・・・くらい人がいませんでした。笑

 

それでも3日に一人くらいは購入希望者から連絡がありましたね。

 

月に10人くらいと取引をするということ。

 

販売者は少なかったですが、購入者は少なからずいたということでしょうか。

 

ただ、今思い返しても、当時のネット空間は本当に楽しかったです。

 

今よりも遥かに熱量もありましたし。

 

当時は『ネットで稼ごう!』という感覚ではなく、本当に趣味として運用されている方がほとんど。

 

マニアックで物好きな奴らだけが集まる空間。

 

それがインターネットでした。

 

正直、今のネットは居心地が悪すぎますよ。

 

皆が『ネットを使って稼いでやろう』感を露骨に出していてね。

 

◆どうやって稼いだのか◆

遊戯王のカードを売ると言っても、当然レアカードでなければ売れません。

 

スーパーレアが封入率20%

ウルトラレアが10%

シークレットとパラレルがともに3%程度

 

無作為に買って、出たレアカードを売っても、それなりに利益は出たかもしれませんが、私は100%利益確定の勝ち試合をしていたんです。

 

なぜなら、

✅確実にスーパーレア以上のカードが入っているパックのみ

を選別して購入していたからです。

 

100%レアカードを当てる方法

「どうやってレアカードだけ当てるんだよ?」

 

と思われている方もいるかもしれません。

 

パックの上からカードを擦るように滑らせることで、スーパーレア以上が入っているか否か、分かるんです。

 

後に『滑りサーチ』と命名されたようですが、当時はそんな名前すらありませんでした。

 

ここを掘り下げても仕方がないので、簡単な解説にとどめさせてはいただきますが、遊戯王OCGのカードは5枚目(最後)にレアカードが来るように封がされていたんですね。

 

で、スーパーレア以上のカードは加工が施されているため、表面の質感が違います。

 

パックの上から擦ることで、その違いを判断し、スーパーレア以上が入っているパックのみを選別できる、ということです。

 

感覚的なものなので、友人に教えても出来ない奴はずっとできませんでした。

 

(そこまで難しくはないと思うので、しっかりと練習(?)すれば誰でも出来るようにはなるはずなんですが…)

 

とまぁ、そんなサーチ方法を使い、ひたすらスーパーレア以上のカードを買い漁っていたわけです。

 

私の周りの友人でそのノウハウを知っている奴はいなかったので正に無双状態。

 

◆売買価格、利益について◆

ご存知の方も多いとは思いますが、遊戯王OCGは5枚1パック150円で販売されています。

 

(当時は税込み150円でした)

 

そして、私はスーパーレア以上を100%当てられたので、月の仕入れ額は150*10(10人に販売すると仮定)で1,500円。

 

当てられるカードの割合は・・・

パラレルレア*2

シークレットレア*1

ウルトラレア*3

スーパーレア*4

・・・くらいの割合。

 

パラレル3,000円

シークレット5,000円

ウルトラ2,000円

スーパー1,000円

6,000+5,000+6,000+4,000=21,000円

月収にして19,500円ですね。

 

もちろん多いときは3万円以上稼げる月もありましたし、年間25万円~30万円くらいは稼いでいたのではないかと。

 

◆ビジネスの終焉◆

さて、このネットビジネスは程なくして、終焉を迎えることとなります。

 

小学生ながら荒稼ぎをする私の前に

“2つの大きな壁”

が立ちはだかったんです…。

 

すでにお気づきの方も多いかもしれませんが、答え合わせも兼ねて読み進めてみてください。

 

①パック内のカードの入れ方が変わった

先ほどお伝えしたように、遊戯王OCGのカードは5枚目(最後)にレアカードが来るように封がされていました。

 

しかし、この順番が変えられてしまったんですね。

 

レアカードの位置が・・・

5枚目➡4枚目

・・・になってしまったんです。

 

こうなると結構感覚が変わってきます。

 

もちろん、これでも当てることは可能なんですが、かなり精度が落ちるようになりました。

 

数字にして70%くらいでしょうか。

 

とは言え、「練習(?)すれば確立を上げられるだろう!」くらいのレベルではありました。

 

問題は2つ目の壁なんですよ。

 

これにより、私の『レアカード販売ビジネス』は完全なる終焉を迎えます。

 

②カードを選べなくなった

カードが店頭に並ばなくなりました。

 

購入方法が「レジで欲しいパックを店員さんに伝える」というものに変わったんです。

(のちのち、欲しいパックのバーコードをレジに持っていく、というものに変わっていました。)

 

徐々に私以外の同級生にも“このサーチ法”は広がりはじめ、おもちゃ屋や駄菓子屋が荒らされはじめてしまったからです。

 

それにより、サーチが出来る連中が“レアカードが封入されたパック”を買い占め、残されたのはノーマルカードが入ったパックばかりという状態に…。

 

まぁお店としては当然の対策ですよね。

 

自分でカードを選べないので、レアカードの当てようがありません。笑

 

この『サーチ野郎・撲滅作戦』により、レアカードを当てられなくなった私はこのビジネスを早々に畳み、趣味としての遊戯王カードからも撤退していきました。

 

◆で、この話を通して何が言いたいのか?◆

さて、こんな昔話を通して私が伝えたかったことは何なのか。

 

それは・・・

✅すぐにノウハウは使えなくなる

・・・ということですね。

 

カードを入れる順番なんてコナミの一存で簡単に変えられますし、商品の販売方法もお店の一存によりけり。

 

主導権を持っていないこちらは、その変更に従うしかありません。

 

たった一つの変更で100が0になってしまうんです。

 

このショボい“私の人生最初のビジネス”は1年足らずで終焉を迎えました。

 

ネットビジネスでも同様ですよね。

 

初心者ほど『ノウハウ』を追っていしまう傾向にあるようですが、ノウハウはすぐに使えなくなります。

 

重要なのは“本質”を理解すること。

 

そして、その本質を利用し、“自らノウハウを作り出す”ことです。

 

ここまで出来なければ、稼ぎ続けることはできません。

 

先行者利益は偶然の産物

『先行者利益』

 

ネットビジネスをしているとよく目にする文言かと思います。

 

多くの参入者がこの先行者利益を狙いに行きますが、これは狙って得られるものではないんですね。

 

私が小学生でありながら遊戯王カードで稼げたのは先行者利益を得たからに他なりません。

 

しかし、私がこのノウハウを狙って得たのかと言えばそうではないんです。

 

遊戯王のカードにハマり、その情報を追及していたら、たまたまネット上で情報を見つけた。

 

そして、まだライバルがいなかったため、利益を独占できた。

 

言ってしまえば、ただ運が良かっただけです。

 

おそらく、現在あなたは情報発信でマネタイズしようとされているはず。

 

その上で、どんなジャンルで発信をされているのか…私にはわかりませんが、ノウハウを追うことは辞めておいた方が賢明かと思います。

 

特に『稼ぐ系』と呼ばれるジャンルにおいては。

 

理由はすでにお分かりかと思います。

 

✅ノウハウはすぐに飽和し、使えなくなるから

 

ですね。

 

こと稼ぐことに関しては、それが顕著です。

 

稼ぐ系のノウハウというのは、いつの時代も“歪み”を利用していることがほとんどだからです。

 

私が遊戯王カードで稼げたように。

 

歪みが是正されたとき、そのノウハウは無価値になります。

 

あなたの目指している情報発信において、何かノウハウであり、何が本質なのか。

 

ここを理解しておくと長期的なマネタイズに繋がるはずです。

ということで、サブカル系はまだまだ語りたいとことではありますが、趣味全開になってしまうので。

 

今回はこの辺にしておきましょう。

 

それでは👋